老齢年金受給者の方

老齢年金を受給中の場合、老齢年金と障害年金のどちらかを選ぶケース、両方が併給されるケースがあります。どのようなもらい方が有利なのかを検討する必要があります。

60歳~65歳未満の方

60歳~65歳までは「一人一年金の原則」により、老齢年金(特別支給の老齢厚生年金や繰上げ支給の老齢基礎年金など)と障害年金のどちらかを選択します。

障害者特例(老齢年金の特例)

 報酬比例部分の支給開始年齢に到達した方が、定額部分の支給開始年齢に到達する前に障害年金受給者の場合、または障害状態3級に相当する障害をお持ちの方で、厚生年金被保険者でない方の老齢年金は「障害者特例」に該当します。(手続が必要)

 「障害者特例」に該当すると、原則請求月の翌月から報酬比例部分と定額部分が支払われますが、障害年金受給者の場合、「障害者特例」の適用を受けられる時点に遡って請求したものとみなされます。(ただし、平成26年4月より前には遡りません。)

 障害者特例に該当した老齢年金には、加給年金額加算対象となる配偶者や子がいる場合、加給年金額が加算されます。(原則、厚生年金加入期間が20年以上の方の場合)

 この場合、障害年金額を上回り、老齢年金を選択した方が金額面で有利になることがあります。

(厚生年金被保険者資格を取得した場合、障害者特例の適用から外れ、定額部分、加給年金額は支給停止されます。)

雇用保険の給付との関係

 老齢年金は雇用保険からの失業給付または高年齢雇用継続給付を受けられるときは、失業給付等を優先し、年金の全部または一部が支給停止されますが、障害年金は雇用保険の給付との調整はありません。

雇用保険からの失業給付等を受けるときは、老齢年金と障害年金のいずれかを受給するか、よく検討した上で選択する必要があります。

繰上げ支給の老齢基礎(厚生)年金との関係

老齢基礎(厚生)年金の繰上げ請求をすると、障害年金は請求できなくなる場合があります。

  1. 事後重症請求・基準障害による障害年金請求(初めて2級)はできません。
  2. 認定日請求はできる場合とできない場合があります。

ポイントは、初診日が被保険者期間中に「ある」「ない」です。

詳細は、実際に面談させていただいて判断いたします。障害年金と繰り上げの老齢基礎(厚生)年金の請求を検討される場合は、手続きされる前に当相談室にご相談ください。


65歳以上の方

65歳からは次の組み合わせの選択になります。

(障害等級1級又は2級の場合)

  1. 老齢基礎年金 と 老齢厚生年金
  2. 障害基礎年金 と 老齢厚生年金
  3. 障害基礎年金 と 障害厚生年金

以上の組み合わせに併せて「年金生活者支援給付金」も考慮します。

 

障害厚生年金3級の場合、障害基礎年金が発生しないため次の1.又は2.のいずれかになります。

  1. 障害厚生年金3級
  2. 老齢基礎年金 と 老齢厚生年金

選択を考える上での注意点

年金の選択は金額だけで検討するのではなく様々な側面から検討しなければなりません。

  • 基本手当の受給の有無
  • 高年齢雇用継続給付金の受給の有無
  • 厚生年金基金(代行額や独自給付)の有無
  • 労災からの給付の有無
  • 配偶者の年金受給状況
  • 65歳以上の方の場合、振替加算、加給年金額、年金生活者支援給付金などを考慮
  • 所得税・住民税・国民健康保険料など(年金事務所では対応不可のため、事前にお住まいの市区町村役場で確認されておかれることをお勧めします)